バイクのスマホホルダーは、「どこに付けるか」を最初に決めると、候補が一気に絞れます。
付ける場所が決まれば、合う固定方法が決まり、その次に挟み方・防振・充電を順に選べばよいからです。
選ぶ順番
1. 付ける場所(ハンドルバー・ミラーの根元・ステム)を決め、バーの太さやねじの径が製品の対応範囲に入るかを見る
2. スマホの挟み方を、落ちにくさと着け外しの速さで選ぶ
3. 振動が大きい車体なら防振の仕組みがあるものにし、ナビを長く使うなら充電の方法まで決めておく

まず付ける場所を決める
ハンドルバー・ミラーの根元・ステムの違い
付ける場所は大きく3つで、車体のハンドルまわりの形によって向き不向きがはっきり分かれます。
| 付ける場所 | 向いている車体 | 良いところ | 気を付ける点 |
|---|---|---|---|
| ハンドルバー(クランプで挟む) | バーがむき出しのネイキッドやオフロード車 | 製品の種類が多く、位置を細かく決めやすい | バーの太さが対応範囲か。スイッチ類に当たらないか |
| ミラーの根元(ねじに共締め) | バーがカバーで覆われたスクーターや原付 | ハンドルまわりに空きがなくても付けられる | ミラーの角度がずれないか。ねじの径が合うか |
| ステム(ハンドル中央の穴) | ハンドル中央に穴やすき間がある車体 | 真ん中に来るので視線の移動が少ない | 穴の径が合う車種が限られる |
原付やスクーターは、ハンドルがカバーで覆われていてクランプで挟める場所がないことが多いので、ミラーの根元に付けるタイプから探すと早く決まります。
視界と操作をじゃましない位置か
どの場所に付けるにしても、メーター・ミラー・ライトを隠さず、ハンドルを左右いっぱいに切ってもタンクやスクリーンに当たらない位置にします。
ブレーキやクラッチのレバー、ウインカーのスイッチに指を伸ばしたとき、スマホに手が触れないかも確かめておきます。
スマホの挟み方で選ぶ
同じ場所に付けるホルダーでも、スマホをどう押さえるかで落ちにくさと使い勝手が変わります。
| 挟み方 | 良いところ | 気を付ける点 |
|---|---|---|
| 爪やアームで四隅を挟む | 手持ちのスマホをそのまま使え、価格も手ごろ | 段差の衝撃で爪がゆるむことがある。ケースの厚みで合わない場合も |
| 防水ケースに入れる | 雨やほこりからスマホを守れる | 夏はケースの中が熱くなりやすい。画面の反応が少し鈍る |
| 専用ケースをはめるワンタッチ式 | 着け外しが速く、がたつきが少ない | スマホを替えるとケースも買い直しになる |
通勤で毎日着け外しするならワンタッチ式、雨の日も走る配達やツーリングなら防水ケース型、たまに使うだけなら爪で挟むタイプ、という分け方が考えやすいです。
爪で挟むタイプを選ぶ場合は、ロックをかけて爪が開かないようにできるもののほうが、段差を越えたときの落下を防ぎやすくなります。
対応するスマホの大きさは、ケースを付けたままの幅と厚みで照らし合わせ、カメラやボタンの位置に爪がかからないかも見ておきます。

振動とカメラの関係
バイクのエンジンの振動は、スマホのカメラの手ぶれ補正やピント合わせの部品を傷めることがあります。
特に排気量の大きいバイクや、ハンドルに振動が伝わりやすい車体で長い時間ホルダーに付けたままにすると、影響を受けやすくなります。
こうした車体で使うなら、ゴムなどで揺れを吸収する防振の仕組み(ダンパー)が付いたホルダーを選ぶのが基本です。
防振用の部品はホルダーとマウントのあいだに挟む形で別売りされていることもあり、今使っているホルダーに後から足せる場合もあります。
排気量の小さい原付やスクーターでも、段差の多い道を長く走ると細かい揺れが続くので、カメラが気になるなら同じように防振を考えておくと無難です。
雨と熱への備え
防水のスマホでも、充電の差し込み口が濡れたまま充電すると故障の原因になるので、雨の日に充電しながら走るなら防水ケース型が向いています。
濡れた画面は指で触れても反応しにくいため、雨の日のナビは出発前に目的地を入れておき、音声案内を中心に使うと楽になります。
夏の直射日光の下では、スマホが熱くなりすぎて、保護のために充電が止まったり画面が暗くなったりすることがあります。
日よけのひさしが付いたホルダーを選ぶ、信号待ちで画面を消すといった工夫で、熱のこもりを減らせます。
防水ケース型は、中に湿気が入ると画面の内側が曇ることがあるので、雨の日のあとはふたを開けて乾かしておきます。

充電しながら使うなら、電源を先に決める
車体のUSB電源か、後付けか、モバイルバッテリーか
車体にUSBの差し込み口が付いているなら、まずそれを使うのがいちばん手軽です。
付いていない車体にUSB電源を後付けするのは、車体の配線から電気を取る作業になります。
配線やヒューズの扱いに自信がなければ、取り付けはバイク用品店や販売店に頼んでください。
配線をしたくない場合は、タンクバッグなどにモバイルバッテリーを入れてケーブルをつなぐ方法もあります。
ケーブルの取り回し
ケーブルは、ハンドルを左右いっぱいに切っても引っ張られない長さにして、余った分はハンドルや配線に沿わせて留めます。
垂れたケーブルがレバーやスイッチに引っかかると操作のじゃまになるので、走り出す前に一度ハンドルを切って確かめておきます。
ワイヤレス充電に対応したホルダーもありますが、ケーブルを差すより充電が遅く、熱も持ちやすい傾向があります。
走行中の画面と操作の決まり
走りながら画面を見続けない、触らない
運転中にスマホを手に持って通話したり、ホルダーに付けた画面であっても見続けたり(注視)するのは、道路交通法の違反です。
違反点数は3点で、反則金は二輪が15,000円、原付が12,000円です。
事故など交通の危険を生じさせた場合は点数が6点になり、反則金ではなく罰則の対象になります。
ナビの目的地の入力や地図の操作は、安全な場所に止まってから行ってください。
罰則の内容は改正されることがあるので、最新の情報は警察の案内で確かめてください。
走行中に画面をちらちら見る回数を減らすには、音声案内をヘルメットの中で聞ける状態にしておくのが近道で、その方法はインカムの選び方の記事で取り上げています。

用途別の選び方と、買わなくていい場合
| 使い方 | 重視したい点 | 向いているタイプ |
|---|---|---|
| 毎日の通勤 | 着け外しの速さ、盗まれにくさ | ワンタッチ式。駐輪中はスマホを外して持ち歩く |
| 週末のツーリング | 長時間の振動、充電 | 防振付き。USB電源とセットで考える |
| 配達の仕事 | 雨、着け外しの回数、画面の見やすさ | 防水ケース型か、防水に配慮したワンタッチ式 |
| 原付・スクーター | 付ける場所があるか | ミラーの根元に付けるタイプ |
一方で、毎日同じ道を走る短い通勤で、地図を見る必要がない人には、ホルダーそのものが要らないこともあります。
たまのツーリングで道順を確かめるだけなら、休憩のたびにスマホで次の区間を確かめるやり方でも十分に走れます。
注文する前のチェック
- 付けたい場所のバーの太さ・ねじの径が、製品の対応範囲に入っている
- ケースを付けたままのスマホの幅と厚みが、対応サイズに収まる
- 乗っているバイクの振動が大きいなら、防振の仕組みが付いている
- 雨の日も使うなら、防水ケースか、スマホを雨から守る工夫がある
- ナビを1時間以上使うなら、充電の方法(車体のUSB・後付け・モバイルバッテリー)の見当がついている
5つのうち最初の2つが合わないと、そもそも付けられないので、太さとスマホの大きさだけは必ず数字で照らし合わせてください。
駐輪中と、落下への備え
バイクを離れるときは、スマホは必ずホルダーから外して持ち歩きます。
付けたままにすると盗まれるおそれがあるうえ、夏は停めているあいだに日差しでスマホが熱くなりすぎます。
ホルダー本体を工具なしで外せる製品は便利な反面、本体ごと持ち去られることもあるので、毎日屋外に停めるなら本体を外して持ち歩けるか、ねじで固定するタイプかも選ぶときに見ておきます。
スマホとホルダーを細いストラップでつないでおくと、万が一挟みがゆるんだときも路面に落ちるのを防ぎやすくなります。
ただしストラップはあくまで補助なので、ホルダーの固定そのものをしっかりさせることが先です。
取り付けの手順
ハンドルバーの径やミラーのねじの径を、取扱説明書かメジャーで確かめます。
座ったときに目線を大きく下げずに見えて、メーターを隠さない位置にします。
タンクやスクリーン、ケーブルが引っかからないかを見ます。
製品の説明どおりに締め、ミラーの根元に付けた場合はミラーの角度を合わせ直します。
手で前後左右に揺すってずれないかを見て、最初は近所を短く走って確かめます。
ねじは走っているうちに少しずつゆるむことがあるので、付けてから最初の数回は、乗る前にがたつきがないかを手で確かめます。

届いてから「付かない」と分かる失敗を避けるには、まず付けたい場所のバーの太さを測ることから始めてください。




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